和道経営

Ⅰ.和道経営の語義

  1. 和道の原理を基本指針とする経営、すなわち心価の法則を積極的に活用し、互恵的業務活動互恵的関係形成を全方位的に展開することを特色とする経営を和道経営という。
  2. これに対して、互いにおびやかし合わねばならない存立基盤に甘んじ、競争的、対立的な姿勢をもって自己拡大、他社圧迫をはかる経営を覇道経営と呼ぶ。
  3. 互恵的業務活動とは、1件の業務において全関係者がプラスの心価を得るように配慮された業務活動をいう。問題解決学の他互恵価格算出方式等も援用できる。
  4. 互恵的関係形成とは、安定した役立ち合いの関係を内外に築いて行く営みで、具体的な路線としては特異貢献の領域形成、自立連帯型の集団形成等がある。

Ⅱ.和道経営の特色と関連分野

  1. 攻撃力でなく和力(徳力・互恵力)本位の現実対処。(和合工学
  2. 企業存在の上位にある企業理念の達成を経営目的とする。(理念完成法
  3. 心価増幅による富の生産を基本手段とする。(心価経済学
  4. 特長化による脱競争特異貢献を推進する(研究工学
  5. 自立性向上自立連帯秩序への適合を推進する。(成人要目互恵ネット
  6. 具体的・情報集約的な和略構築方法を実践する。(問題解決学

Ⅲ.和道経営実践の効用

  1. 覇道型・競争型の共食いビジネスから脱却できる。
  2. 企業の内部や周辺に犠牲者をつくらない経営ができる。
  3. 創業期、再建期、不況期などの困難克服能力を高める。
  4. 互恵人・和道企業の優良なネットワークに参画できる。

Ⅳ.和道経営を支援する各種手法

  1. ブレーン三政策(熟考塾、社内シンクタンク、顧問団会議)
  2. 研究三政策(一人一研究、研究独創化システム、研究顧問特約)
  3. 理念三政策(企業理念完成プログラム、理念事業、理念ネットワーク)
  4. 自立三政策(独立自由職、人材昇華システム、多段階自立度組織)
  5. 各種の進化型手法
  • 支援型組織
  • 和道営業
  • 職位制
  • 欣度管理
  • 固有職
  • 互恵価格算出方式
  • SOS(要覧組織化システム)
  • TPD(トータル・プロセス・デザイン)
  • 採用好適度テスト
  • Opti-Mix給与評価システム
  • はる式秘書研修
  • 新人基礎研修
  • HIMS
  • 会社ゲーム
  • 深層マーケティング
  • はる式RST(ラチェット・セールス・テクニック)
  • 空間プロデュース
  • 高活性ファイリング
  • 共同事業運営方式
  • 取材学

Ⅴ.和道経営提唱の時代的意義

  1. 覇道性は類型の一つというより依存性残留の反映であることが解明指摘された。
  2. 覇道的経営は、事業を戦争に見立てた無理な理論適用によって助長されてきた。
  3. 競争指向の経営は企業存続の観点からも阻害要因となることが明らかになった。
  4. 和道経営は過去の企業の抱えてきた基本的問題への解答と言うことができる。
  5. 実業における和道実践は、人類社会の脱覇道の試練期を先導する力となりうる。