経営者熟考塾

経営者熟考塾は、社内シンクタンク、顧問団会議と並んで、企業経営上のブレーン三政策の一つであります。

 

とくに、この経営者熟考塾は、経営者自身の資質としての問題解決能力思考能力を養うと同時に、現実に直面する問題を解明し、解決へのプログラムを組み立てることを目的としています。

 

企業において、業務の最高責任者であり、孤独な選択・決断を迫られる立場の経営者にとって、まず必要な能力は、正常にして鋭敏・緻密な思考の能力であります。

 

個人においても企業においても思考すなわち頭脳における情報処理の如何が、行動の価値の密度を左右します。

 

企業では、経営者の判断が甘ければ、多くの人を長期間多大の苦しみに陥れることも稀ではないことを考えると、実に経営者の思考能力の水準は強調しすぎることがないほど重要であります。

 

にもかかわらず、一般には、まだまだ考えることは軽視されており、事業が好調なときには「忙しくて考える暇がない」と言い、不調の時は「それどころではない」と言って、やはり本格的に考える機会を設けないのが普通によくある姿でありましょう。

 

その背景には、考えても何も出てこない、あるいは既に考えているという思い込み、さらには、考えることを億劫に感じる頭脳の怠慢の習慣化等があると考えられます。

 

しかも、従来の状況では、仮に考える必要性を感じたとしても、そのための本格的な能力養成および実践支援をうける機会はなかったことが指摘できます。

 

問題解決学の登場は、そうした状況に突破口を開くものと言える朗報に違いありません。

 

ところが、考えることに関心の薄い現状では、そのための体系的な方法が開発されたという情報も、一般に広く流れている訳ではありません。

従って、求めていても巡り合える可能性は高くなかったはずです。

 

加えて、当経営者熟考塾は、人の休む正月や盆のただ中に行われます。他では自由がきいても、このときだけは何ともしがたい方々も多くあります。

 

このような全ての難関を乗り越えて経営者熟考塾に参加される方は、一様に真剣であり、独特の共通波動が各人の思考の深まりを促進し合います。

 

また、経営者ならではの互いの問題や事業の状態を知り合うことによる深い相互理解と共感は、励まし合いのみならず、ビジネスの上でも潜在的・顕在的な結び付きを形成します。

 

念頭にあたって、一年の経営計画を完成して持ち帰る価値はもちろん大きいとして、他に、経営者熟考塾の出合いで生まれたネットワーク、さらには事業協力や新事業のアイデアまでが、お土産についてくることもあります。

 

自社の問題の核心に急速に迫り、解決の方針と具体策を打ち立てる問題解決のプログラムに沿って、経営者の責任に応える思考の成果を生み出してまいりましょう。