散歩の効用  2005.8/5

IST十五日研修では、昼食後に散歩を取り入れています。

その理由は、十五日もうっかり屋内だけで過ごすと足腰の衰弱を招くという過去の反省点が一つ、もうひとつは、散歩は頭脳の休息を積極的に助けるということです。

昼食を終えて何となく部屋にいると、午前中までの作業の書類が目に入って、いつのまにか続きを考えてしまうと言うようなことになりがちです。

IST十五日研修では昼食のメニューはお粥ですから、胃の負担は最も軽いほうです。

しかし一般的には、食事の直後から頭脳労働をすると、消化器官を動かすための血液が脳に奪われ、結果として食べ過ぎの場合と同様の胃の炎症が起こります。

昼食に丼物など重たい物を食べても何の支障もなく考えられるという人は、当人は考えているつもりかも知れませんが、実は本格的に頭を使うという体験を知らない人である可能性があります。

ともあれ、食後に屋外に出て散歩をすることは、頭を使わない時間を作るのにとても有効です。

また散歩コースで目に触れるものを通じて、色々な気付きがあったり、感興が刺激される効果もあります。
気楽な散歩の時ならではの会話やそれによる思い掛けない発見も起こることがあります。

気付きや発見をしていたら頭を使うではないかと思うかも知れませんが、それは荷物で言えば空っぽのリュックサックを背負っている位では荷物を運んでいるとは言えないようなもので、頭脳作業をしているうちには入りません。

ひるがえっていえば、たとえ技術的に未熟でもISTの課題を処理しているときは、通常とは段違いの頭脳の活動量になるということです。

「散歩は胃を救う。」これは身近な経験知識の一つです。

(旧メッセージナウ2005年8月7日記事より)