進歩した修得法  2005.8/7

2000年にこの十五日研修を始めてから、期間中は訓練のガイドのほか、訓練状況の観察や参加者との対話に基づいて訓練方法に関する検討を進め、これはと思う改善のアイデアは実行に移しています。

そのおかげで、いくつもの修得上の「落し穴」の発見とその対応策が生まれ、訓練方法は見違えるほど進歩してきました。

なかでも「視覚的充合」を体験する課題ツールは、統合がどのように湧き起こるかのイメージを持つうえで有効であり、それが訓練の試行を支える機能を果たしていると思われます。

つまり、手探りの範囲を著しく限定的にし、試みを集中化させ、今までありがちだった錯誤的回答を作り上げる労力の無駄が省かれるようになってきています。

これまでのところ、見るかぎりでは、このツールによる体験の前後で、トレーニングの様子、心の態勢がガラリと変わっています。

練習者本人の実感としても、この体験は重要な位置を占めている実感があるようです。

体験後にようやくテキストの要領書きが理解できるようになったという声もありました。

私は、ちゃんと書いてあるからその通りやればよいのにと考えていたわけですが、改めてなるほどと頷けるものがありました。

始めから出来た人には、出来ない人の視野が持ちにくいために、どのように難しいのかが分からない部分があります。

スポーツの世界で、天才的と言われた人の後輩への指導が理解不能だったりする話を思い出します。

ともかく、ISTに関しては記述による説明の限界を視覚的体験で補い、大きな改善に成功したと言えるようです。

修得途上で休んでいる皆さん、ここらでもう一度トライしてみてはいかがですか。


(旧メッセージナウ2005年8月8日記事より)