研究成果伝達の充実感と喜び(秘書学) 2005.9/21

このほど久々に「はる式秘書研修」のセミナーを名古屋で開催しました。

かつて受講された地元の若手経営者の尽力で実現したものです。

今回もじっくりと研修を進めて行く中で改めて感じたことですが、従来のものの改良ではなく、根本から道理に添って新規構築した研究成果は、揺るぎないシンプルな原則が貫かれていて、伝えていても、間違いないものだという安定感・安心感があるということです。

他のものの焼き直しや寄せ集めでは、なかなかこうはいかないと思われます。

「秘書」という言葉のイメージは、一般的にはドラマ等に登場する秘書を見てのものが大方のところですが、そうしたイメージが今回の研修で打ち砕かれたと感想を述べた参加者もありました。

ある経営者の奥さんは、都合で初日しか受けられなかったのですが、研修を終えて家に帰り、開口一番「良かった~!」と言われたらしく、二日目はご主人(社長)が引き継いで出席されたのでした。

秘書の概念を現状追認的に設定する限りは、その中身は迷走せざるを得ない側面があります。

いわゆる秘書の実態は近年では<通常の実務>と異なる存在感を示すことが出来なくなり、秘書学の体系化を最後まで訴えながらも、1996年に日本秘書学会の名称は消滅してしまいました。

世間一般の秘書の実態(それに伴う既存専門家や学者の都合)はともかくとして、普遍性のある秘書業務の本質を突き止めて体系化した「はる式秘書研修」の養成内容は、秘書とは別の新たな名称を使ってはどうかと言われることもあるのですが、それよりも歴史のある「秘書」の概念を再興する道を選んでいます。

毎回のことながら、思わず力を入れて説明している私でしたが、研究者(研究の概念も再興推進中)として研究成果の伝達に充実感と喜びを得た二日間でした。


(旧メッセージナウ2005年9月29日記事より)