できるハイパーインフレ対策(その2) 2006.1/13

ハイパーインフレに伴い、相対的に物資の輸入価格が高騰します。


食糧の自給率を無策にもここまで落としてきたことを責めても、もはや手遅れです。


飽食日本は一転して、人口分布の点から考えても終戦後にもまさる極端な食糧不足に陥るでありましょう。

大量餓死、打ち壊し、略奪などの発生も懸念されますが、公務員も大量解雇されて人手不足となり、治安の維持もままならない状況となることが予想されます。


いずれにせよ、これまでかえりみもしなかった休耕田や空き地を人々はにわかに耕し始め、何とかして口に入れるものを作ろうと、こぞって躍起になることでしょう。

庭やベランダも活用されることでしょう。


法的にも「新・農地解放」のような措置がとられて、至る所を耕作可能とすべく推進策がとられるかも知れません。


しかし、農作のサイクルが最初の一周を回り、収穫が軌道に乗るまでにはざっと一年かかります。つまり、耕すしかないと気がついてから一年間が一番困る期間です。


この面での対策が「安心米」の仕組みです。

これは秋に収穫された米を一年分時価で購入し、生産者に冷蔵も依頼しておいて、一年後から月割りで配送を受けて消費するというものです。


このシステムに入っておけば、いざハイパーインフレとなってから、むこう一年間(最長二年間)は、インフレ突入以前に前払いで購入した米で主食がまかなえます。


通常の予約購入と違うところは、すでに収穫された現物を購入して絶えず一年分以上在庫するので、予約はしたが異常気象で獲れなかった、収穫はあったが価格は高騰していたといったことの直接の影響を免れることです。


家族を抱えて食糧入手困難に晒されたときの困窮・苦悩を考えると、普通並の価格で一年分の米を確保できるというのは絶大な保険効果と言えます。


共同体としての企業においても、食糧危機に備えて耕作可能な社有地を今から管理運営するなどの対処は今でも可能なはずです。
(続く)


(旧メッセージナウ2006年1月14日記事より)