納税の季節 2006.3/7

個人で仕事をする人にとって、勤め人とある意味で大きく違うことの一つに、毎年所得税の確定申告という作業があることです。


税務署ではこの確定申告の書類を「自分で書く事が大切です」などと空々しいアピールをしていますが、「書き方」という説明書を読んでも、予備知識のない人がすぐ理解して書けるような代物ではありません。


始めの頃、「相談日」というのが設けられているので、質問事項を沢山書いて持っていったのですが、そこでは分からない点を聞いている人はいなくて、到底自分でかけないと諦めた人達が、関係書類などを持参して、出張してきている税務署員に代わりに計算して書いてもらうための、依存人大集合の順番待ちの世界でした。


わざと分かりにくくして税務署OBの税理士の仕事を作っているのだという悪口も頷けるものがあります。


そういうわけで、自宅で書きながらぶつかった分からない点は、そこで立ち往生になってしまうので、仕方なく税務署に電話をして尋ねることが重なりました。

地元の商工会にも相談窓口があるというので、電話をして申告書の書き方でわからない点の質問をしてみると、そのような税務署に聞けるようなことではなく、人に言えないようなことを相談して下さいと言われたものです。

幸いというべきか、以来一度も商工会の窓口を必要としたことはありません。

地元業者の皆さんは何を相談されているのでしょうか。


作業量と難解さ、不毛を感じる面倒さの中で延々と時間を取られる毎年のこの時期は、大抵の自営納税者は気が重く、やりきれない気持ちになるようです。

ある物語では、毎年申告の後一週間ぐらい寝込む人が登場するくらいです。

それだけに、納税手続が終わったときは、女性のお産が済んだときのような(経験がないとしてもそのようなたとえが浮かぶ)気持ちで、ヤッホー!祝杯ぢゃ~!!今日ぐらいは明るいうちからビールを飲みたいな~♪と言いたいような気分になります。


(旧メッセージナウ2006年3月12日記事より)