親恩記念の宴 2006.5/15

五月十三日から十四日にかけて、兄妹三人とその家族で九十一歳になる母親を囲んでささやかな宴会と近隣観光をしました。


名付けて「親恩記念の宴」。

親の恩を心に刻み感謝を捧げる趣旨で、年に一度母の誕生日辺りの日取りで皆で集まろうと始めて何年か経ちます。

最近では母の老化も進んでいるので半年に一度くらいにしたほうが良いのではということになり、季節も穏やかな時期を選んでするようになりました。


これは皆様にもお勧めしたい催しです。

もし両親がすでに他界しているとしても開催の意味はあります。


たとえばその宴会のプログラムは下記のようなものです。

1. 開宴の辞
2. 当主挨拶
3. 乾杯
4. お料理の説明
5. 歓談
6. お祝いの言葉
7. 恵徳録*披露
8. 余興
9. 祝電披露
10. 花束贈呈
11. 万歳
12. 記念写真
13. 中締の辞


この中で「恵徳録」というのは、その人の足跡を要約し恩恵徳望をまとめた文書で、日本恵徳録協会が取材・監修して永久保存の記録としています。


一見平凡に見える方でも、長い人生を振り返ってみると、子孫が賛え誇りとするに値する足跡やエピソードが発掘できるものです。

「恵徳録
 登録第一四〇一号 大和静子殿
 大正四年二月十六日、山口県徳山市に高橋本四郎、茂世子の次女として生まれる。
 徳山高等女学校卒業後、専攻科に一年就学し十七歳で卒業。
 昭和十年、二十歳にて山口県萩市の大和忠雄と結婚、昭和十二年長男一雄を出産。
(中略)
 人柄は温厚で聡明、品格を重んじ、辛抱強く明朗であり、衆目の見るところ生涯において他人とのいさかいは皆無である。
 日常の会話においても、落ち着いた中に愉快な雰囲気づくりが持ち前で人々に親しまれる。
 良き日本の心を受け継いだ和らぎの人である。
二〇〇二年八月二八日    日本恵徳録協会」


親が生きている間にこれを贈ることが出来てよかったと思っています。


賞状用紙1ページ程のものですが、これが代々残っていけば、子孫が自分にどんな血が流れているのかを自覚して真直ぐに育ってゆくのに役立つと思います。


(旧メッセージナウ2006年5月19日記事より)