「朝食有害説」 2006.6/24

かねてから、研究のような頭脳作業にあたっては胃を空にして臨む必要性を体感し、私自身は朝食抜きで仕事を始めるようにしてきました。

すでに朝食抜きを支持する書籍が見つかり、ポイントレビューもしましたが、さらに朝食有害説を唱える書籍が出て来ました。


次のような点について書かれています。

・朝起きてすぐに食欲がないのは、からだが欲していないから

・「朝食を食べる」誤った食習慣は自律神経のリズムに狂いを生む

・朝食を食べなくても脳やからだに必要なエネルギーは足りている

・日本も外国も昔は二食で、朝食は正午にとっていた

・朝食廃止の二食にすれば、「小さな断食」の効果が得られる

・人間のからだは、飢えを感じたときに自然治癒力が高まる

・「活動してエネルギーを使ってから食事をとる」のが自然の摂理

・「朝食を抜くと太る」は、まったく根拠のない俗説だった

・「朝食廃止」こそ過食・飽食による成人病を予防する最良の健康法

朝食有害説―「一日二食」で健康に生きる・渡辺正・情報センター出版局 (1999/10)


しかし、一般にはいまだに「朝食を“きちんと”食べるべし!」説が優勢で、至る所で強調され、ヤッパリ朝食は“きちんと”食べなくちゃと再確認させるような情報が流されています。

私も、「朝食は食べなきゃいけませんよ」という断定的警告を、既知のことのように面と向かって言われたことはあります。

おそらく、もしそうした論調に合わない情報がぽつんと現れても、マスコミ等の制作スタッフの判断で排除されてしまうと思われます。


このことでもそうですが、世の中でその時に勢いを得ている論というものは、仮に実は根拠が無かったり誤っていたりしても、疑われもせず、逆に何かにつけて支持されてまかり通るものだということがわかります。


最近では何かが良く売れている話をテレビで紹介するときに、「景気の回復を反映して・・」と出だしに付けたりしますが、これもその類いの一つで、政治的意図に元を発するキャンペーンにマスコミ自体ものせられていて、お先棒を担いでいる形です。

やがては、終戦前の大本営発表のように、とんでもない大嘘だったと呆れる時が来るのではないでしょうか。 


「一体誰を信じたらいいのか・・」と嘆きかけた人は要注意です。

情報自立人は、そのような昨今の状況の中でも、自ら調べ、自分の頭で考え、判断できなければなりません。


(旧メッセージナウ2006年6月28日記事より)