自分で考える人の時代 2006.7/30

今はまだ大きな混乱は始まっていませんが、それでもかつて経験していない社会状況は次々と発生しています。


そうした前触れを見るまでもなく、我々はくつかの分野で研究に基づき次の時代の準備とも言える動きを始めてきました。


中には機密を要するものではなく一般の方々にも伝達可能な情報もあり、今のうちにこんな手を打っておくといいですよという推奨事項もあります。


そんな情報に触れるとき、自分で考えない人ほど、みんなはどうするかを見ていて、先見性のある情報に反応しません。

無理もないことです。

分からない話に乗るということは賭けをするようなものですから。

一人だけ踊って笑い物になるのは御免だということでしょう。


多少考えるほうの人でも、「まだいいだろう」と最も遅い行動開始を選ぼうとします。

その方が色々見極めがついて安全だろうと考えるのでしょうか。


あるいは私自身も、明るくない分野では同じことをしているかも知れません。


ただ、私自身が心がけていることは「悔いのない早さで実行する」という行動指針です。

これはある企業の理念作成に当たって、私が発案した表現です。

元のデータは、要するにモタモタしないでさっさと仕事をするという類の、経営者側の都合に立った就業姿勢でした。

これでは「共有性」に欠けますよということで、この表現を作りました。

出来てみると私自身が至極納得でき役に立つ心がけとなりました。


この指針にしたがって、不十分ながらも、いたずらに時を置くことを自戒し、失機を防いできたことの積み重ねは、振り返って見ると大きいものがあります。


いずれなすべきだと分かっていることについて、「まだいいや」と考える癖から「もうできる」と認識したら極力早い機会に手配する習慣へと切り替えることは、多大な有益性をもたらすはずです。


いざ着手しようとしてみると、思いがけず色々なことが前提として済んでいなければならないのに出来ていないことに気付くことがよくあります。


行動選択について結論が出ていないときは、誰かによって明らかになるのを待つばかりではなく、間に合ううちに自分で考えて最適対応を見極める必要があります。


そのための強力なツールとなるのが「問題解決学」です。


「自分は四六時中考えている」というのが大方の人の意識でしょうが、本格的に考える術を身に付け実践できるようになっておかないと、対処の難しい時代にすでに入ってきているのが今日です。


さて、これからあなたは何をしますか。


(旧メッセージナウ2006年8月3日記事より)