成人要目研究所では、あるべき人間教育の追求と普及のために、できる限りの貢献策を立案・実践して参りましたが、ここ数年、次の重要研究課題として浮かび上がってきたのが育児期の親のための指針です。
幼年要目の自覚的実践が可能となる前の段階は、親が子供に接する上での基本的な心得の良否が、避けがたく子供の一生に影響を及ぼします。
しかるに今日の我々の社会では、いまだそれに関して決定的な指針というものは見当たりません。
無免許運転に等しい子育てが氾濫した影響はすでに社会のあちこちに深刻な現象として見られるところです。
ある教育者の指摘によれば、いますぐにも0歳からの教育を革新し、しっかりした世代の育成を始めなければ、”文明末期世代”による子育てが循環化し、まだしも自覚を受け継ぐ世代から支援できる時期が去り、日本の教育の再生は目も当てられない手遅れ状態になると共に、はるか十何世紀も先の状態までがそれに縛られるということです。
そこで成人要目研究所では、かねてより子育て関連の知見を収集・吟味し、改めて体系化して骨太の指針を固めるための研究を進めてきました。
現在はまだ情報収集すなわち基礎調査の段階にあります。
その中で、ある本の著者は”自分はこの書を著すにあたり古今東西の育児書を調べた”と豪語していますが、その育児書でさえ見たところ十分だとは思えない現実にも触れています。
おそらく現段階で主立った内容はカバーできるところまでは来ていると思いますが、ことが重要事であるだけに、責任と裏付けのある結果を出していかなければなりません。
そのために、できるだけ周辺的な部分にも注意しながら進めていこうとするほど、作業のボリュームは膨らみスピードは鈍くなりがちであり、こうしている間にも年月がどんどん過ぎつつあります。
育児要目ではなく育子要目とすることになったのは、医学的・栄養学的な角度からの「赤子の扱いかた」のイメージの強い育児より、親として子供に接し関わる基本という、少し期間の長い視点による研究を目指しているためです。
従来手掛けた諸研究の経験からも、基礎研究が充実していれば、ISTを切り札として全体骨格の体系を得ることができ、諸説の分かれる部分についても、そのどれが本筋であるのかを見極めることが可能と予想されます。
場合によっては必要知識の空白領域が見つかり、独自の解明と発見が追加されるかも知れません。
本研究の意義をご理解いただき、色々な角度から有志の協力を頂きたく、ここに思いを述べお願いする次第です。
かねてより社会の将来のための重要課題として、信頼できる子育ての原則に関する研究を、全て私費で続けてきました。
テーマを育児要目から育子要目と改称して新たな決意で取り組みつつあります。
ただここにきて、手助けを得て推進したい課題が浮かんでいます。
それは周辺領域関連書籍の点検作業で、候補書籍は現在20冊ほどあります。
方法としては、各書籍のポイントリストを作成し、育子要目の現段階の中心的要点に照らして検討するという形を考えています。
研究テーマが重要であるだけに周辺の押さえとなるこの作業もまた重要不可欠であるものの、当面の優先度が上がらないために、実質上研究の仕上げに対する通せんぼの形になっています。
そのポイントリスト抽出は、ポイントレビュー技術のある方に有償で委託したいのですが、元々そのための資金があるわけではなく、現在の段階では若干名の方がある程度まとまった額の費用協力の意志を示して下さっています。
今後は追補額50万円ほどを目標として、この残りを小口の協力者多数でまかなえればと、呼びかけることにしました。
もし余剰が出れば対象書籍を拡大するなど、研究の充実化のために使用することとします。
いずれにしても会計はガラス張りにします。
(一万円以上の協力者にメールで会計報告)
以上のような趣旨に対し、無理のない範囲でいくらかの協力をしてもよいとお考えの場合は、下記の口座にご入金の上、金額をメールでお知らせ下さい。
研究の目的また成果物は公益的なものですので、協力者個人への見返りはとくにありません。
あくまで無条件で快く協力できる額にとどめて下さいますよう念のため申し添えます。
なお、目標額に達した場合は、この記述を削除する予定です。
【振込先】郵便振替口座 00120-5-139768 加入者名 日本IST協会
はる研究院
(ヤマトリサーチ、大和信春)
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